源平の争乱後「さらしな」志向強まる?(更旅163号)

 

 さらしなの里の純白イメージがより強調されるようになったのは鎌倉時代です。さらしなを白色に見立てる和歌が急増するのです。平安末期の源氏と平氏の争乱を経て、より純粋で清澄で、けがれのないイメージを志向する気持が高まっていた可能性があり、そのイメージを表現するのにふさわしい言葉として「さらしな」が選ばれたかもしれません。 更級への旅新聞163号