こまかく細い線で描き出された細密画の世界は見ごたえがあります。千曲市のアートまちかどで開催中の「ALMOND(アーモンド)展」で、「木」というタイトルのペン画にすごみを感じました。B1サイズ(728㍉ × 1030㍉)の大きな紙ほぼ全面に、黒の線がびっしり。幹の部分は飾り紐の水引のような線のまとまりが交差したり絡み合ったり、幹の内部にもぐりこんだり、顔を出したりしています。幹の上部でも水引状の紐がぐっと力が入ってかたく絡み合っているさまが細密に描かれています。
木という生命の生きる力というか執念のようなものを感じます。同時に、作品に仕上げるんだという作者アーモンドさんの執念も感じます。
展覧会のサブタイトルは「LOVE&LOVE&PEACE 愛と平和のくにへようこそ」とあり、「アーモンドさんが愛する音楽からインスピレーションを得て日々制作に取り組んだ」というあざやかでかわいい色も配置された線画がたくさん展示されています。その細密な線の描き込みをみると、「愛と平和」に対する作者の執念のようなものを感じます。展覧会は11月20日まで。