子どもを見守る冠着山の杉ー更級小学校の玄関

 更級小の御柱以下は、元更級小学校校長の大橋昌人さんの文章。創立130周年を記念して冠着山から杉を切り出し、校舎玄関に立てられたことを紹介しています。さらしなの里友の会だより10号=2001年秋=から)

 明治7年(1874)に更級小学校の前身、鼎立学校が発足し、平成15年が130周年でした。節目の年にプールに続いて新しい校舎が出来あがりました。
 35年前、木造校舎からコンクリート校舎に建て替えられました。前の校舎のときのように、地域の方々による寄附というわけにはいきません。改築が始まってまもなく、財産区から地元の木を使ってもらえないかとの申し出がありました。ベンチ、あずま屋などいろいろな案が出ました。設計の中で昇降口に化粧柱が計画されていましたので、それに使えないかとなったのでした。
 化粧柱になる木は平成14年秋、冠着山の財産区で杉二本が見立てられ、冬に伐り出され学校へ運ばれてきました。そして三学期の終わり、森林組合で竹べらを用意していただき、各学年・学級で皮はぎしました。
 伐り出してから1年近くたった15年の11月、昇降口に化粧柱として建てられました。柱には塚田哲男さん、西野入誠一さんに教えていただき、防腐や艶出しによいと柿渋が塗られました。校舎改築にご理解、ご協力、ご支援をいただきまして、心より御礼申し上げます。